★夜,闻起来很香★

秋天的夜晚,躲在墙角盛开的白色小花……让夜,闻起来很香

2007年12月27日星期四

十三夜 上(八)

十三夜

樋口一葉

(八)

父(てゝ)親は先刻(さきほど)より腕ぐみして目を閉ぢて有けるが、あゝ御袋、無茶の事を言ふてはならぬ、我しさへ初めて聞いて何うした物かと思案にくれる、阿關の事なれば並大底で此樣な事を言ひ出しさうにもなく、よく/\愁(つ)らさに出て來たと見えるが、して今夜は聟どのは不在(るす)か、何か改たまつての事件でもあつてか、いよ/\離縁するとでも言はれて來たのかと落ついて問ふに、良人は一昨日より家へとては歸られませぬ、五日六日と家を明けるは平常(つね)の事、左のみ珍らしいとは思ひませぬけれど出際に召物の揃へかたが惡いとて如何ほど詫びても聞入れがなく、其品(それ)をば脱いで擲(たゝ)きつけて、御自身洋服にめしかへて、吁(あゝ)、私(わし)位不仕合の人間はあるまい、御前のやうな妻を持つたのはと言ひ捨てに出て御出で遊ばしました、何といふ事で御座りませう一年三百六十五日物いふ事も無く、稀々言はれるは此樣な情ない詞をかけられて、夫れでも原田の妻と言はれたいか、太郎の母で候と顏おし拭つて居る心か、我身ながら我身の辛棒がわかりませぬ、もう/\もう私は良人(つま)も子も御座んせぬ嫁入せぬ昔しと思へば夫れまで、あの頑是ない太郎の寢顏を眺めながら置いて來るほどの心になりましたからは、最う何うでも勇の傍に居る事は出來ませぬ、親はなくとも子は育つと言ひまするし、私の樣な不運の母の手で育つより繼母御なり御手かけなり氣に適ふた人に育てゝ貰ふたら、少しは父御も可愛がつて後々あの子の爲にも成ませう、私はもう今宵かぎり何うしても歸る事は致しませぬとて、斷つても斷てぬ子の可憐(かわゆ)さに、奇麗に言へども詞はふるへぬ。

十三夜

樋口一葉

(八)

父(てゝ)親は先刻(さきほど)より腕ぐみして目を閉ぢて有けるが、あゝ御袋、無茶の事を言ふてはならぬ、我しさへ初めて聞いて何うした物かと思案にくれる、阿關の事なれば並大底で此樣な事を言ひ出しさうにもなく、よく/\愁(つ)らさに出て來たと見えるが、して今夜は聟どのは不在(るす)か、何か改たまつての事件でもあつてか、いよ/\離縁するとでも言はれて來たのかと落ついて問ふに、良人は一昨日より家へとては歸られませぬ、五日六日と家を明けるは平常(つね)の事、左のみ珍らしいとは思ひませぬけれど出際に召物の揃へかたが惡いとて如何ほど詫びても聞入れがなく、其品(それ)をば脱いで擲(たゝ)きつけて、御自身洋服にめしかへて、吁(あゝ)、私(わし)位不仕合の人間はあるまい、御前のやうな妻を持つたのはと言ひ捨てに出て御出で遊ばしました、何といふ事で御座りませう一年三百六十五日物いふ事も無く、稀々言はれるは此樣な情ない詞をかけられて、夫れでも原田の妻と言はれたいか、太郎の母で候と顏おし拭つて居る心か、我身ながら我身の辛棒がわかりませぬ、もう/\もう私は良人(つま)も子も御座んせぬ嫁入せぬ昔しと思へば夫れまで、あの頑是ない太郎の寢顏を眺めながら置いて來るほどの心になりましたからは、最う何うでも勇の傍に居る事は出來ませぬ、親はなくとも子は育つと言ひまするし、私の樣な不運の母の手で育つより繼母御なり御手かけなり氣に適ふた人に育てゝ貰ふたら、少しは父御も可愛がつて後々あの子の爲にも成ませう、私はもう今宵かぎり何うしても歸る事は致しませぬとて、斷つても斷てぬ子の可憐(かわゆ)さに、奇麗に言へども詞はふるへぬ。

译:萧萧

(八)

老爹从刚才起交抱着胳膊,闭着眼睛,一声不响。这时候方才从容开口道:“唉!孩子她娘,少说些没有道理的话吧!这件事连我都觉得像晴天霹雳似的,不知道怎样才好。照阿关这孩子的性子来看,不会轻易向父母诉苦,她是忍了又忍,实在不能再忍才走出来的。那么,今天晚上女婿不在家吗?有了什么特别事他才开口休你的吗?”

“他已经有两天没回家了。他经常五六天不在家,这已经不稀奇了。前天在他出门的当儿,骂我衣裳准备得不够周到,我虽然一再向他赔罪,却压根儿不听,脱下衣裳来冲我一扔,自己换上了洋服,自言自语地说:‘再没有比我不幸的人啦,讨了你这么个妻子!’说完就气冲冲地走了。这是什么话?一年三百六十五天,他压根儿不理我,偶然开口就说出这样无情的话来。他对我这么刻薄,难道我还留恋原田夫人这个身份吗?厚着脸皮,靠着‘太郎的亲娘’这个名义死赖在那儿吗?连自己也不知道为什么还忍受着。算了,算了,算我没有丈夫,没有孩子,回到没有出嫁以前的阿关吧!我这么一想,心就定了。虽然眼瞧着太郎天真的睡脸,却把他丢在家里走出来了。我是已经下了决心,无论如何不肯留在那个人的身边了。俗语说:‘孤儿也会成人’,哪怕后娘也罢,姨太太也罢,与其被这个倒霉的亲娘抚养,还不如被他爹喜欢的女子抚养好。这么一来,他爹也会宠爱他,将来对他也有好处。所以从今天晚上,我不再回原田家去了。”

虽然嘴上说得很坚决,却掩盖不了她念子之情,阿关的嘴唇不禁微微地颤抖着。

译:萧萧

(八)

老爹从刚才起交抱着胳膊,闭着眼睛,一声不响。这时候方才从容开口道:“唉!孩子她娘,少说些没有道理的话吧!这件事连我都觉得像晴天霹雳似的,不知道怎样才好。照阿关这孩子的性子来看,不会轻易向父母诉苦,她是忍了又忍,实在不能再忍才走出来的。那么,今天晚上女婿不在家吗?有了什么特别事他才开口休你的吗?”

“他已经有两天没回家了。他经常五六天不在家,这已经不稀奇了。前天在他出门的当儿,骂我衣裳准备得不够周到,我虽然一再向他赔罪,却压根儿不听,脱下衣裳来冲我一扔,自己换上了洋服,自言自语地说:‘再没有比我不幸的人啦,讨了你这么个妻子!’说完就气冲冲地走了。这是什么话?一年三百六十五天,他压根儿不理我,偶然开口就说出这样无情的话来。他对我这么刻薄,难道我还留恋原田夫人这个身份吗?厚着脸皮,靠着‘太郎的亲娘’这个名义死赖在那儿吗?连自己也不知道为什么还忍受着。算了,算了,算我没有丈夫,没有孩子,回到没有出嫁以前的阿关吧!我这么一想,心就定了。虽然眼瞧着太郎天真的睡脸,却把他丢在家里走出来了。我是已经下了决心,无论如何不肯留在那个人的身边了。俗语说:‘孤儿也会成人’,哪怕后娘也罢,姨太太也罢,与其被这个倒霉的亲娘抚养,还不如被他爹喜欢的女子抚养好。这么一来,他爹也会宠爱他,将来对他也有好处。所以从今天晚上,我不再回原田家去了。”

虽然嘴上说得很坚决,却掩盖不了她念子之情,阿关的嘴唇不禁微微地颤抖着。

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