★夜,闻起来很香★

秋天的夜晚,躲在墙角盛开的白色小花……让夜,闻起来很香

2007年12月26日星期三

十三夜 上(六)

十三夜

樋口一葉

(六)

夫れは何ういふ子細でと父も母も詰寄つて問かゝるに今までは默つて居ましたれど私の家の夫婦(めをと)さし向ひを半日見て下さつたら大底御解りに成ませう、物言ふは用事のある時慳貪(けんどん)に申つけられるばかり、朝起まして機嫌をきけば不圖脇を向ひて庭の草花を態とらしき褒め詞、是にも腹はたてども良人の遊ばす事なればと我慢して私は何も言葉あらそひした事も御座んせぬけれど、朝飯あがる時から小言は絶えず、召使の前にて散々と私が身の不器用不作法を御並べなされ、夫れはまだ/\辛棒もしませうけれど、二言目には教育のない身、教育のない身と御蔑(おさげす)みなさる、それは素より華族女學校の椅子にかゝつて育つた物ではないに相違なく、御同僚の奧樣がたの樣にお花のお茶の、歌の畫のと習ひ立てた事もなければ其御話しの御相手は出來ませぬけれど、出來ずは人知れず習はせて下さつても濟むべき筈、何も表向き實家の惡(わ)るいを風聽なされて、召使ひの婢女(をんな)どもに顏の見られるやうな事なさらずとも宜かりさうなもの、嫁入つて丁度半年ばかりの間は關や關やと下へも置かぬやうにして下さつたけれど、あの子が出來てからと言ふ物は丸で御人が變りまして、思ひ出しても恐ろしう御座ります、私はくら闇の谷へ突落されたやうに暖かい日の影といふを見た事が御座りませぬ、はじめの中は何か串談に態とらしく邪慳に遊ばすのと思ふて居りましたけれど、全くは私に御飽きなされたので此樣(かう)もしたら出てゆくか、彼樣(あゝ)もしたら離縁をと言ひ出すかと苦(いぢ)めて苦めて苦め拔くので御座りましよ、御父樣も御母樣も私の性分は御存じ、よしや良人が藝者狂ひなさらうとも、圍い者して御置きなさらうとも其樣な事に悋氣(りんき)する私でもなく、侍婢(をんな)どもから其樣な噂も聞えまするけれど彼れほど働きのある御方なり、男の身のそれ位はありうちと他處行(よそゆき)には衣類(めしもの)にも氣をつけて氣に逆らはぬやう心がけて居りまするに、唯もう私の爲る事とては一から十まで面白くなく覺しめし、箸の上げ下しに家の内の樂しくないは妻が仕方が惡いからだと仰しやる、夫れも何ういふ事が惡い、此處が面白くないと言ひ聞かして下さる樣ならば宜けれど、一筋に詰らぬくだらぬ、解らぬ奴、とても相談の相手にはならぬの、いはゞ太郎の乳母として置いて遣はすのと嘲つて仰しやる斗(ばかり)、ほんに良人といふではなく彼の御方は鬼で御座りまする、御自分の口から出てゆけとは仰しやりませぬけれど私が此樣な意久地なしで太郎の可愛さに氣が引かれ、何うでも御詞に異背せず唯々(はい/\)と御小言を聞いて居りますれば、張も意氣地(いきぢ)もない愚(ぐ)うたらの奴、それからして氣に入らぬと仰しやりまする、左うかと言つて少しなりとも私の言條を立てて負けぬ氣に御返事をしましたら夫を取(とつ)こに出てゆけと言はれるは必定、私は御母樣出て來るのは何でも御座んせぬ、名のみ立派の原田勇に離縁されたからとて夢さら殘りをしいとは思ひませぬけれど、何にも知らぬ彼の太郎が、片親に成るかと思ひますると意地もなく我慢もなく、詫て機嫌を取つて、何でも無い事に恐れ入つて、今日までも物言はず辛棒して居りました、御父樣(おとつさん)、御母樣(おつかさん)、私は不運で御座りますとて口惜しさ悲しさ打出し、思ひも寄らぬ事を談(かた)れば兩親は顏を見合せて、さては其樣の憂き中かと呆れて暫時いふ言(こと)もなし。

译:萧萧

(六)

“这是什么缘故?”爹娘双双往前挪了挪,问道。

“虽然一直瞒着没有说,但是如果把我们夫妻相处的光景瞧上半天,就能明白其中原因。他对我说话只是在有事的时候用斥责的口吻下命令罢了,早上起来我问候他,他就忽然把脸掉过去,故意赞扬院子里的花草。我虽然很生气,但他是我的丈夫,我始终忍气吞声,从来没跟他吵过嘴。他却从吃早饭起,整天不离嘴地骂这骂那的,在佣人面前数说我这么笨啦,那么不懂得礼貌什么的,动不动就用轻蔑的口吻说我没有教养。本来嘛,我没有在贵族学校里念过书,也没有像他同事的太太们那样学过花道、茶道、作歌、画画,所以不能陪他谈论这些风雅的事。不过,既然他知道我不会,那么悄悄地请老师让我学习就行了,并不需要公开讥讽我出身不好,害得我连在女佣人面前都抬不起头来。虽然在嫁过去以后半年的光景里,他也喊着‘阿关、阿关’地宠爱过我,但自从有了那个孩子以后,好像换了一个人似的,想起来都令人害怕。我好像被推进了黑暗的深谷里,从此再也见不到温暖的阳光了。起初,我还以为他折磨我是故意跟我开玩笑,其实他已经讨厌我了,他计划着这么做我可能回娘家,那么做我可能提出离婚,就想尽了方法折磨我。爹和娘都知道我的性子,哪怕丈夫在外拈花惹草,或者是娶姨太太,我也绝不会吃醋。我从女佣人们的闲聊当中也知道一些这种风声,但他是个有才能的人,爷儿们好色是家常便饭,我没把这些事放在心上,对他出门时的穿戴什么的也格外费心照料,尽量设法不惹他生气。可是他,凡是我做的都不顺眼,动不动就骂我说:家庭不愉快是妻子的责任。那么他应该告诉我哪里不对,哪里不好才对呀,他却只是一味乱骂 ‘无聊的家伙’啦,‘不懂事’啦,‘根本不能商量’问题啦什么的,还用讽刺的口吻说:‘我是把你当做太郎的奶妈留在家里的。’真的,他不是丈夫,是魔鬼。虽然他从来没公开提出过离婚,但他看我为了不忍舍弃太郎,只好忍气吞声,唯唯诺诺地听他申诉说,他就骂我:‘没志气,没骨头的笨蛋!我头一宗就不喜欢你这个性子。’那么如果我信以为真,跟他讲道理,稍微顶顶嘴该怎样呢?这才叫中了他的意呢,他马上会借故把我赶走。娘,离婚我是不在乎的。只是一想到天真的太郎从此失去了亲娘,就气也没了,心也软了,拼命道歉,和颜奉承,为了一点子事也把自己责怪—通,没有—声怨言地忍受到今天。爹,娘,你们女儿的命好苦啊!”

阿关把心里的愤恨、悲哀统统吐露在双亲面前。原来闺女在男家受着这般磨难。老两口子面面相觑,不禁愕然,一时竟说不出话来。

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